|
読売新聞社説(6月29日)に[消費税]「ドイツの3%引き上げに学べ」が載っていました。マスコミも増税を批判するだけの姿勢から大きく変わりました。
ドイツは、東西ドイツが統一し、その分財政が大変になり、連帯税という名目で所得税を7.5%アップしました。
その他に、ドイツは、日本の消費税に当たる付加価値税の標準税率を統一後、93年1月に14%から15%にアップしました。これは、EUの最低税率との関係からです。EUの消費税の平均税率が20%前後で、デンマークとハンガリーが25%、ポーランドとフィンランドが22%、イタリアとオーストリアが20%、フランスが19.6%、オランダが19%、イギリスが17.5%、物価の安いスペインが16%ということです。
ドイツは、93年に続き、98年4月には、15%から16%にし、今回は、16%を19%に引き上げたのです。19%は、EUの平均よりも少し下の水準です。
現在、ドイツは増税によって、不景気になっていて、食料品以外は買わない状況です。でも、増税したのです。
日本は、もはや、現全世代が自らの負うべき借金の返済を「声なき後世代」へ先送りすることは許されない状況にあります。
以下、読売社説の全文を掲載しました。
[消費税]「ドイツの3%引き上げに学べ」
ドイツにできることが、なぜ日本にできないのか。サッカーW杯予選リーグ突破ではない。消費税率引き上げのことだ。
ドイツの連邦議会が先々週、日本の消費税に当たる付加価値税の標準税率を、16%から19%に引き上げる法案を可決した。
生活必需品の食料品、水道水、新聞・書籍などに適用している軽減税率は7%に据え置いた。実施は来年1月だ。
旧西独時代からの通算で、ドイツは付加価値税率を6回引き上げた。そのすべてが1%刻みで、3%の大幅引き上げは今回が初めてとなる。
増収額は約245億ユーロ(3・6兆円)で、国内総生産(GDP)の約1・1%に当たる。日本に置き換えれば6兆円弱の負担増が、2月の法案提出からわずか5か月の国会審議で実現するわけだ。
日本では、消費税率引き上げの必要性が語られながら、具体化への足取りは鈍い。政府・与党は、「歳出・歳入一体改革」でも踏み込んだ税制改革案の提示を見送った。財政に対する責任感でドイツとの落差を感じざるを得ない。
昨年9月のドイツ総選挙では、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が付加価値税率の引き上げ、社会民主党(SPD)が所得税の最高税率の引き上げを、それぞれ公約に掲げた。
しかし、ともに過半数を獲得できず、2か月に及ぶ政権協議のすえ、メルケルCDU党首を首相とする大連立政権が発足した。この協議で、両党は付加価値税と所得税の増税を、同時に実施することで合意した。その時点で増税は事実上決まったとも言える。
付加価値税増税の増収分は、約3分の2を財政再建に、残り3分の1を労使折半で負担している失業保険の保険料率引き下げに使う。
ドイツの連邦と地方を合わせた財政赤字は、2002年以降連続して、対GDP比で3%を超えている。欧州連合(EU)のリーダーとして、この比率を通貨ユーロへの参加条件である「3%以下」に早く引き下げる必要があった。
増税に対し、ドイツ内外から「今年は1・8%の経済成長率が来年は1・2%に下がる」などとの批判も出ている。だが、シュタインブリュック財務相は「他に選択肢はない」と押し切った。
05年の日本の財政赤字は、対GDP比で5・6%とドイツの3・6%を大きく上回る。先進国最悪の財政赤字に直面しながら、政府・与党の危機感の欠如はどうしたことだろう。社会保障を維持し、財政赤字を減らすには、日本も消費税率引き上げ以外の「選択肢」はない。
|