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秋田県の代表的な地方紙の『秋田魁(さきがけ)新報社』が社説で、小沢氏の農業政策を痛烈に批判していました。 「社説:民主党の農業政策 もっと説得力がほしい」 小沢一郎氏を代表に再選した民主党は、自民党と真っ向から対決する姿勢を打ち出し、来年の参院選に挑もうとしている。小沢代表が代表選告示に先立って発表した基本政策は、自民党批判で貫かれていると言っても過言ではない。ただ参院選を意識するあまりか、現実から乖離(かいり)している政策も目立つ。自民党と勝負するには党内論議を深めることが必要だ。 小沢代表の基本政策は「共生」を国づくりの理念としている。内政では格差是正を最重要課題とし、雇用、社会保障、食料などにかかわる「日本型セーフティーネット」の構築を掲げた。各分野とも、自民党総裁選で圧倒的優位に立つ安倍晋三官房長官の政権構想を強く意識した内容となっているが、財源の裏付けがなく、具体性に欠しいことが最大の弱点といえる。 中でも農業政策に関して、その感が強い。 基本政策では「まず食料から国の安全と安心を確保する」として農政を重く位置付け、食料自給率や小規模生産が可能な農山村の維持に言及。食料の質にかかわる安全・安心について、トレーサビリティー(生産履歴)制度の拡充・徹底と、原材料を含めた加工食品の原産地表示の義務付けなどを掲げたことは評価できる。 しかし、食料の「完全自給」を目標としたことについては違和感を覚える。「国民が健康に生活していくのに必要な最低限のカロリーは、国内ですべて生産する食料完全自給体制を確立する」との表現だが、基本政策とはいえ、あいまいのそしりは免れまい。自給率100%に到達するための政策や目標年次などを明示しなかったのは、党内論議に委ねるためだとみられる。しかし、理想を述べても政策に具体性を欠けば、国民を説得することはできない。 農水省が先月発表した17年度の食料自給率(カロリーベース)は40%で、10年度以来8年連続で横ばい状態にある。政府は27年度までに45%に引き上げる目標を掲げ、国内生産の拡大、食生活の改善などを呼びかけているが、目立った成果は表れていない。 民主党は先の通常国会に農林漁業再生基本法案を提出し、否決された。政府提出の担い手対策など農政改革関連法案の対案だったが、その中で示した食料自給率の目標は「10年後に50%、将来は60%」だった。法案の数値と小沢代表の基本政策の内容では開きがあり過ぎる。 基本政策ではさらに、基幹農産物について生産費と市場価格との差額を各農家に支払う「個別所得補償制度」の創設を打ち出した。政府が来年度から実施する大規模農家中心の経営安定対策の対案といえる。 ただし、小規模農家の所得を補償するためには財源の裏付けが必要になるだけでなく、農業は巨額の国費を投入するに値するという、国民の共通理解を求めることが前提となる。基本政策にはその部分について説明がなく、参院選向けの「ばらまき政策」の批判も出かねない。農業政策は農家の支持を得ることに固執せず、農家以外の国民もその在り方を考えていくためのものであろう。 |