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教育基本法案の衆院特別委員会の採決に野党が欠席した。
今回の野党の対応に、読売新聞・産経新聞(11月16日)の社説が批判している。これを掲載した。
●読売新聞
「教育」衆院採決「野党の反対理由はこじつけだ」
「やらせ質問」も「いじめ自殺」も、それを採決反対の理由に挙げるのは、こじつけが過ぎるのではないか。
教育基本法改正案は、衆院特別委員会で採決が行われ、賛成多数で可決した。きょう衆院を通過し、参院に送付される運びだ。
野党は採決に反対し、委員会を欠席した。ボイコットの理由について、教育改革タウンミーティングでのやらせ質問の実態解明が先決だと主張している。
政府は「タウンミーティングなどで、各般の意見を踏まえた上で法案を提出した」と繰り返してきた。これを根拠に、改正案はやらせを前提に作られた欠陥法案だ、という論法である。
やらせ質問は議論の活性化が目的だったと政府は釈明するが、これはやはり行き過ぎがあったと言わざるを得ない。
だが、だから改正案にも問題があると言うのは論理の飛躍だ。政府も「各般の意見」として教育改革国民会議や中央教育審議会などの議論も挙げている。タウンミーティングだけに依拠して法案を作ったと決めつけるのは無理がある。
民主党は、頻発するいじめ自殺や高校の未履修問題も「教育基本法改正案の中身にかかわる問題だ」として、その徹底審議が採決より先だとも主張する。
民主党が国会に提出している対案は、愛国心や公共心の育成を挙げ、家庭教育の条文を設けている。政府案と本質的な差はない。むしろ愛国心の表現は「民主党案が優れている」と評価する声が自民党内にさえあったほどだ。
法案の中身が似通うのは、子どもの規範意識を高め、家庭の役割を重視することが、いじめなど学校現場が抱える課題の改善にも資する、との思いを共有するからだろう。民主党が、いじめ自殺などを「改正案の中身にかかわる」と本気で思うのなら、与党に法案修正の協議を持ちかけるのが筋だ。
それなのに、民主党は改正絶対反対の共産、社民両党と一緒に「採決阻止」を叫んでいる。これでは、多くの国民が心を痛めるいじめ自殺まで、採決先延ばしの材料にしていると言われないか。
衆院特別委の審議はすでに100時間を超える。それでも審議が不十分と思うなら、速やかに参院で審議のテーブルにつけばよい。だが、野党は参院特別委の設置に反対し、委員の推薦を拒む形で審議入りを阻止する構えだ。
審議は尽くされていないと言いながら審議の邪魔をする。こんな相矛盾した態度こそ、「今まで言ってきたことは採決阻止の方便でした」と自ら認めているようなものである。
●産経新聞
教育基本法改正 やむをえぬ与党単独可決
自民、公明両党は今国会の焦点である教育基本法改正案を野党欠席のまま、衆院教育基本法特別委員会で可決した。16日に衆院を通過させ、参院に送付する予定だ。
民主党など野党は「採決が前提にある限り、委員会の質疑には応じられない」と欠席した。与党の採決を受け、野党はすべての審議を拒否することにした。
この改正案は戦後教育の歪(ゆが)みを正し、教育の主導権を国民の手に取り戻す意味合いがある。与党単独の採決になったが、やむを得ない。
民主党は政府の改正案に対抗して独自の「日本国教育基本法案」を提出していた。愛国心について政府案は「我が国と郷土を愛する態度を養う」とし、民主党案は「日本を愛する心を涵養(かんよう)する」としていた。民主党案はまた、政府案にない「宗教的感性の涵養」を盛り込んでいた。
与党と民主党が協議し、より良き案にすべきだったが、民主党の小沢一郎代表は来夏の参院選に向け、社民党などとの共闘を優先した。教育基本法改正そのものに反対してきた社民党などと違い、対案を示していただけに民主党の対応はきわめて残念である。
現行の教育基本法は昭和22年3月、GHQ(連合国軍総司令部)の圧力や干渉を受けながら成立した。とくに現行法の「教育は、不当な支配に服することなく」の規定は、文部科学省や教育委員会の教育内容への関与を排除する根拠とされ、問題となっていた。
これに対し、政府案は「不当な支配に服することなく」との文言を残しているが、「この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきもの」とするくだりが加わった。このため、国旗国歌法や学習指導要領などを無視した一部の過激な教師らによる“不当な支配”は許されなくなる。
また、政府案は家庭教育について「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有する」と規定している。いじめや学級崩壊、不登校などの問題で、家庭の責任を問う内容になっている。
伊吹文明科相は「ある程度の変更」に言及している。参院での与野党共同修正を模索する動きもでている。民主党は抵抗政党ではなく、責任政党としての存在感を示すべきだ。
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