民主党基本政策案批判「これで現実に対応できるか」


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 民主党は28日、基本政策案としての「政権政策(たたき台)」を取りまとめた発表した。これは、党内論議を経て年内に最終案をまとめる予定となっている。
 これについて、読売新聞・社説(11月29日)が[民主党基本政策]「これで現実に対応できるか」とのタイトルで批判している。全文を掲載した。

 民主党が基本政策の原案をまとめた。来夏の参院選公約のたたき台というが、疑問な点が少なくない。
 社会保障制度改革についてはすべての年金を一元化し、公的年金は基礎部分と所得比例部分の2階建てにする。消費税を福祉目的税とし、税率を5%に据え置いて、税収の全額を基礎部分に充てるという。
 だが、消費税の1%分は、地方に帰属する地方消費税だ。さらに国分のうち、3割が地方交付税として地方に配分される。この分をどう取り扱うのか、税財政改革の全体像を示さないと、現実的な考え方なのかどうかわからない。
 民主党はこれまで、基礎年金の財源を全額税方式とし、そのために3%の年金目的消費税を導入するとしていた。
 原案は、これを転換し、増税を否定するものだ。だが、高齢化が急速に進み、社会保障費の増加は避けられない。小沢代表自身が、現に、将来的には税率引き上げで負担を求める以外にない、とも語っている。
 方針転換の理由も明確にしなければ、有権者の反発を恐れて増税方針を撤回したと見られても仕方ない。小沢氏は共産、社民両党との選挙協力を視野に入れているが、増税反対の両党への配慮と受け止められかねない。

 安全保障では「個別的、集団的といった概念上の議論の経緯に拘泥せず、専守防衛の原則に基づき、わが国の平和と安全を直接的に脅かす急迫不正の侵害を受けた場合」に自衛権行使を容認した。
 これだけでは、集団的自衛権の行使がどういうケースなら可能なのか、よくわからない。例えば、北朝鮮から米国に向けて発射されたミサイルを、自衛隊がミサイル防衛システムで迎撃することもできないのではないか。
 日米の共同対処の根幹にかかわる問題があいまいなままでは、原案の言う「日米両国の相互信頼関係を築き、対等な真の日米同盟を確立する」ことも絵に描いた餅(もち)になる。

 原案は、国連平和活動について「主権国家の自衛権行使とは性格を異にする」とし、国連憲章42条に基づく軍事行動も含めて「積極的に参加」するとした。
 小沢氏の国連中心主義の考え方を示したものだろう。だが、国連活動に参加する部隊は、自衛隊なのか、小沢氏の持論である自衛隊とは別組織の「国連待機部隊」なのか、それも明らかではない。

 原案は党内で議論のある憲法改正や、原子力発電政策に触れていない。政権を目指す責任政党と言うなら、こうした基本政策を明示すべきではないか。

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