民主党の主張に疑問は尽きない
 

 「代表質問 民主党の主張に疑問は尽きない」とのタイトルで読売新聞・社説(1月22日付)が以下のように論じていました。

 揮発油税などの暫定税率の維持の是非は、国民生活や、国と地方の財政に直結する重要問題だ。ガソリン値下げという一時のムードに流されない、中長期的な視点が必要である。
 福田首相の施政方針演説に対する各党の代表質問が始まった。与野党の最大の争点は、暫定税率問題である。
 民主党の鳩山幹事長は、暫定税率について「34年前に導入され、そのまま既得権益化している」と批判し、廃止を強く要求した。
 福田首相は、国と地方の道路財源確保や受益者負担、地球温暖化対策の観点から税率の維持が必要だ、と反論した。自民党の伊吹幹事長も、暫定税率廃止に伴う2兆6000億円の歳入減を補う財源対策が不明確だ、と指摘した。
 民主党が主張する「道路特定財源の一般財源化」は、道路整備事業を見直すうえで必要な措置だ。政府が30年以上も暫定税率を本則に改めなかったことも、怠慢のそしりを免れないだろう。
 しかし、暫定税率廃止分の財源に関する民主党の説明はあいまいで、つじつまが合わない。廃止すれば、地方の道路整備の水準を維持できるわけがない。
 民主党は、国が直轄する公共事業に対する1兆円の地方負担金を廃止し、地方の減収分を補う、と説明する。これでは、単なる国へのつけ回しだ。
 2兆6000億円もの減収は、道路整備の効率化や「一定程度」の縮減だけで本当に埋まるのか。将来、揮発油税などに代えて導入するという「地球温暖化対策税」は、どの程度の規模になるのか。民主党の主張への疑問は尽きない。
 民主党は「一部大都市を除く高速道路の無料化」まで約束している。鳩山幹事長はかつて代表時代に、「甘い水より苦い薬」と標榜(ひょうぼう)していた。民主党は今、次期選挙に向けて、「甘い水」ばかりを振りまいているのではないか。
 民主党は今国会に「租税特別措置透明化法案」を提出する。租税特別措置の利用実績などを個別に評価し、見直すという。それも大事な視点だろう。与野党で率直に議論してみてはどうか。
 自衛隊の海外派遣に関して、鳩山幹事長は、「歴代自民党政権には確固たる基本原則がない」と批判した。そうであれば、恒久法制定の論議に参加し、「基本原則」について大いに論じればいい。
 民主党の小沢代表は、今回も代表質問に立たなかった。先の臨時国会でも、新テロ対策特措法の衆院での再可決時に、選挙応援を優先し、採決を棄権した。
 野党第1党の党首が国会審議を軽視しては、立法府の活性化は望めない。